エックスサーバーVPSで最短構築!LAMP構成のWebサーバーを立ち上げる手順まとめ
エックスサーバーのVPSを使って、LAMP(Linux, Apache, MySQL, PHP)構成のWebサーバーをなるべく短時間で稼働させる方法をまとめました。
VPSに慣れていない方でも参考になるよう、ハマりポイントや注意点もあわせてご紹介します。
契約前の注意点と料金の目安
2025年7月時点では、公式サイトに「月額580円〜」と記載されていますが、これは36ヶ月契約の場合の金額です。
実際に1ヶ月のみで契約した場合、月額925円でした。
契約プランの選び方
VPSは用途に応じてメモリサイズを選べます(2GB・6GB・12GB・24GB)。
今回は実案件に使うため、少し余裕を持たせて「6GBプラン」を選択しました。お試し利用であれば、2GBプランでも問題ありません。
なお、契約後も管理パネルからプラン変更が可能なので、最初は最小構成でスタートするのがおすすめです。
契約したプランのスペック(6GBプラン)
- 月額:1,190円〜
- メモリ:6GB(4GB + 2GB)
- CPU:4Core
- ストレージ:NVMe SSD 150GB
- 実際の支払い:3ヶ月で5,280円でした
OS・アプリケーションの選択
契約時に「イメージタイプ(OS + アプリケーション)」の選択が求められます。
後から自由に変更可能なので、あまり悩まず選んでOKです。
今回は以下を選択:
- OS:Ubuntu 22.04
- アプリケーション:LAMP(Apache + MySQL + PHP)
※AlmaLinuxも選べますが、今回は調査の時間がなかったため見送りました。
VPSパネルにログインする
契約が完了すると、登録メールに「サーバー名・IPアドレス・パスワード」が届きます。
ただし、VPSパネル(管理画面)のURLは記載されていないので、XSERVER VPSの公式サイトからログインしてください。
レンタルサーバーでいうところのサーバー管理画面が、vpsではVPSパネルとなっているのでこちらで各種設定が可能です。

Webサーバーを表示するまでの流れ
1. パケットフィルター(ファイアウォール)の設定
VPSパネル > サーバー > パケットフィルター設定 から、以下の設定を追加してください。
- 「Web TCP 80 / 443」を全て許可
- パケットフィルター設定は「ON(推奨)」にする
2. Webページを確認する
ブラウザで、自分のサーバーのIPアドレスにアクセスします。
Apacheが正しく動いていれば、Apache2のデフォルトページが表示されます。
SSH接続の準備
1. パケットフィルターでSSHを許可
VPSパネル > パケットフィルター設定で「SSH TCP 22」も全て許可にします。
2. SSH Keyの登録と接続
- VPSパネルトップ > SSH Key 登録
- 任意の名前(半角英数)で鍵を自動生成し、ダウンロード
- Macなら「Downloads」フォルダに
.pem
ファイルが保存されます
以下の手順で、秘密鍵をSSH用に設定します。
mkdir ~/.ssh
chmod 600 ~/.ssh
chmod 600 ~/.ssh/名前.pem
mv /Users/ユーザー名/Downloads/名前.pem ~/.ssh/名前.pem
ssh -i ~/.ssh/名前.pem root@IPアドレス
パスワードを入力すれば、SSH接続が完了します。
FTPの利用設定
1. パケットフィルターでFTPを許可
VPSパネルで「Web / FTP」を許可に設定します。
2. FTPサーバー(vsftpd)をインストール
sudo apt update
sudo apt install vsftpd
3. FTPユーザーの作成
sudo adduser ユーザー名
パスワードを求められるので、任意のものを入力します。
4. FTPクライアントでログイン
- サーバー:IPアドレス
- プロトコル:SFTP
- ユーザー/パスワード:上記で作成したもの
公開ディレクトリの権限設定
Webの公開ディレクトリは /var/www/html
です。
FTPユーザーにこのディレクトリへのアクセス権を与えるには、以下のコマンドを実行します。
sudo usermod -d /var/www/html ユーザー名
sudo chown -R ユーザー名:ユーザー名 /var/www/html
以下のようなエラーが出た場合:
usermod: user ユーザー名 is currently used by process 1128
次のコマンドでプロセスを終了させてから再実行します。
sudo pkill -KILL -u ユーザー名
MySQL(データベース)の確認
1. パケットフィルターでMySQLのポートを許可
「MySQL TCP 3306」ポートを全て許可にします。
2. MySQLの動作確認
sudo systemctl status mysql
active (running)
と表示されれば、MySQLは正常に動作しています。
まとめ
エックスサーバーVPSは、Web・SSH・FTPなど必要なポートを手動で開放する必要がありますが、一度設定してしまえば快適に利用できます。
とくに初心者の方は、最初のつまずきポイントが多いため、この記事を参考に最短ルートで構築してみてください。